電気系の学部では必ず学ぶであろうLC回路。
コンデンサとコイルを直列につないだり並列につないだりして、共振周波数を透過させたり、阻止したり…
大雑把なイメージを解説!
(ここでは位相については省略します。)
コイルとコンデンサについて
コイルのインピーダンスは
$$Z_L=j\omega L$$
コンデンサのインピーダンスは
$$Z_C=\frac{1}{j\omega C}$$
極端な場合を考えてみる。
直流電流が流れる場合(\(\omega=0\))、
$$Z_L=0$$
$$Z_C=\infty$$
イメージとしては
- コイルは抵抗0で電流を流すけど。
- コンデンサは無限の抵抗となって電流は流れない。
一方、無限の周波数の交流電流が流れる場合(\(\omega=\infty\))、
$$Z_L=\infty$$
$$Z_C=0$$
なので、
- コイルは逆起電力が生じて交流電流が流れなくなる。
- コンデンサは極板間の電場を通じて電子が誘起されて実質的に交流電流は流れる。
コイルとコンデンサが組み合わさったとき
次に、コイルとコンデンサが並列または直列に組み合わさった場合を考える。
式を考えるのは他のサイトに譲って、ここでは雰囲気を考える。(\(\omega=\infty\) or 0)
直流電流が流れる場合(\(\omega=0\))、
- 並列回路ではコイルが抵抗0なので全体として抵抗0。
- 直列回路ではコンデンサが抵抗無限なので全体として抵抗無限。
高周波の交流電流が流れる場合(\(\omega=\infty\))、
- 並列回路ではコンデンサが抵抗0なので全体として抵抗0。
- 直列化色ではコイルが抵抗無限なので全体として抵抗無限。
まとめると、
共振周波数(\(\omega=\frac{1}{\sqrt{LC}}\))の場合
ここで、その間の周波数(特に、共振周波数\(\omega=\frac{1}{\sqrt{LC}}\))の場合はどうなるの?って思うのではないでしょうか?
そのときは例外的に、それぞれの回路は逆の動作になります!
つまり、共振周波数に対して、
- 並列回路は無限大の抵抗
- 直列回路は抵抗が0
になります。
なので、LC並列回路は共振周波数に対するフィルターになり、LC直列回路は共振周波数を通すフィルターになってます!
まとめ
以上をまとめます。
コイルは直流を通し、コンデンサは交流を通す
LC並列回路は共振周波数以外を通すフィルター
LC直列回路は共振周波数のみを通さないフィルター
画像は全てLTspiceで作成しています。
コメント
「LC共振回路」の「コイルとコンデンサーが組み合わさったとき」で誤変換です。「直列化色」ってなってます。